【レビュー】自分を成長させる心の作り方『マインドセット「やればできる!」の研究』の要点と感想

2019/08/21

(更新日:2019/08/29

【レビュー】自分を成長させる心の作り方『マインドセット「やればできる!」の研究』の要点と感想

本書では、マインドセットを「しなやか」「硬直」と表現していて、この2つの心の状態を比較しながら、どういったマインドセットを持つことが成長につながるのか、という話をしています。

そこから、コツコツと努力をして人生をより良くしていくため、のマインドを学んでいきます。

この本ではビジネスのことから、子育てについて幅広く例を上げていますが、この記事ではビジネス部分に焦点をあてて感想を書いていきます。

【本書のまとめ】しなやかマインドセットが成長につながる

本書の結論として、人間が成長していくにはマインドセットが「しなやか」である必要と説いています。

「しなやか」の定義としては、心を柔軟に、客観的な視点をもつことです。

例えば、「上司に認めてもらえない人」で話していきます。

硬直マインドセットの人は、自分がこんなに頑張っているのに認めない上司に対して、「上司が悪い」と考える。

こういった考えに心が傾くと、上司が悪いのに「なぜ私が変わらなきゃいけないんだ」と考えてしまいます。
会社員をしていると、このように考えてしまう気持ちは、私もよく分かります。

ただ、これは一種の現実逃避で、「自分が評価されない」ことを恐れている状態です。

なお、硬直マインドセットの特徴として、以下のようなものがあります。

  • 心の中で他人や自分の品定めばかりするようになる
  • 良い方にも、悪い方にも、極端な評価をする

本書では、自分の内なる声である「自分の品定めする声」を「成長せよと励ます声」に変える必要がある、と説いています。

ちなみに、こういった「認められたい、褒められたがる」人は、かなりの確率で周りに迷惑をかけます。
会社で「自分一人でやるんだ!」というような感じで、人に頼る・相談するということを出来ない人を見かけます。

本人は迷惑をかけていることに気づいていないため、それによって周りの評価が下がっていることに気づいていない場合も多いです。

「変わること」を恐れない

本書では、硬直マインドセットの人が、どうやってしなやかマインドセットを手に入れるかを書いています。

自分を認めない上司の話の一番の問題は、「自分が評価されない」ことを恐れている自分にあります。

客観的な視点で物事をみると、そもそも上司の考えを変えることが難しいです。
ただ、自分を変えるかどうかは、自分次第です。

現状に嘆いているのであれば、自分が「変えられるもの」を考えてみることが、しなやかマインドセットを手に入れる第一歩です。

そして、「人は変われる」という強い気持ちが、自分の目標とする価値に向かってコツコツ努力するための原動力となります。

今の自分を認めてあげる

自分を変えるにも、今の自分を認められなければ、これから先を考えることは出来ません。
そして、「どんな心がけで、何を学び、どのように行動するか」を考えます。

例えば、職場の人の役にたつために働く、自分に与えられた仕事についてもっと勉強する。

そうするうちに、周りの人の反応も変わってきます。
あなたを助けるように動いてくれたり、応援してくれるようになる。

「認められたい、褒められたがる」は人に迷惑をかけている、という話をしましたが、それが無くなった影響です。

「しなやか」「硬直」2つのマインドセットの比較

硬直 しなやか
挑戦 できればチャレンジしたくない 新しいことにチャレンジしたい
障害 壁にぶつかったら、すぐに諦める 壁にぶつかっても耐える
努力 努力したくない 努力は何かを得るために欠かせない
批判 ネガティブな意見は無視する 批判から真摯に学ぶ
他人の成功 他人の成功を脅威に感じる 他人の成功から、学びや気付きを得る
結果どうなるか 早い段階で成長が止まり、可能性を発揮できない。すべてを決定論的な見方で捉えてしまう。 すべてを自由な意志で切り開いていける

マインドセット「やればできる!」の研究の感想

私の感想ですが、コツコツと頑張りたい人、今のマインドを変えたい人におすすめの本です。
上で書いた、マインドセットの比較で「硬直」に当てはまる部分がある人は、自分を見つめ直すきっかけになります。

ただ、しなやかマインドセットを手に入れる方法論が、少しフワッとしていて、具体的にどうするかが分かりづらいと思いました。

私が考えるポイントは、2つです。

  • 承認欲求をコントロールする
  • 自分のタスク(自分で変えられるもの)をハッキリとさせる

他者からの承認(認められる・褒められる)を求めないこと。
なぜなら他者が居なければ、何かを達成できないひとは、コツコツ努力する事はできません。

また、自分が何を変えるべきかを考えるために、自分のタスクと他者のタスクをしっかりと区別し、考えていく事が重要だと思います。

承認欲求のコントロールは、一人の時間を作るところから始まる

今の時代、昔に比べて承認欲求のコントロールが難しくなっている、と思っています。
それは、SNSが出てきたことで、いつでも他者と関わることが出来ることが原因です。

当然ですが、承認欲求というのは他者がいて初めて起こるものです。

では、コントロールするにはどうすればよいのか?
私は、「一人になり、自分と向き合う」ということが重要だと思っています。

できれば、日常生活の空間以外で、です。

なぜかと言うと、例えば家だと一人になってもPC使ったり、ベットでゴロゴロしたりとリラックスしすぎてしまうからです。

私はがどうしているかと言うと、ソロキャンプで焚き火をしながら、一人になる時間を作っています。

キャンプ場は夜は何も見えないくらい真っ暗です。
その非日常空間で、一人焚き火を前に心を落ち落ち着けます。

周囲が真っ暗で、焚き火しか見えないので、嫌でも目の前に集中して、頭の中が空っぽになります。
一度頭を空っぽにしてからは、Kindleでビジネス書読んだり、自分の人生について考えたりしています。

ソロキャンプをはじめてからは、結果として生活環境を大きく変えました。
会社員からフリーランスになり、仕事時間が圧倒的に減らして生きています。

どう影響があるかは人それぞれですが、30歳超えて気づいたことは、大人はどこかで自分と向き合う時間が必要だということです。

その空間づくりには、ソロキャンプはとてもおすすめです。
大人の趣味として、こちらの記事でソロキャンプについて詳しく紹介しています。

【大人の趣味】ビジネスマンがソロキャンプで一人の時間をつくるメリット