【レビュー】サラリーマンという生き方への疑問『しょぼい起業で生きていく』の要点と感想

2019/08/26

(更新日:2019/08/30

【レビュー】サラリーマンという生き方への疑問『しょぼい起業で生きていく』の要点と感想

この本は、初めて読んだとき「もっと早く読んでおけばよかった」と思いました。

一般的な起業の本とは真逆の方法で、著者が実際に起業した経験を書いているので、とても面白かったです。

こんな起業もあるのか、ということを知ることが出来る、価値のある一冊です。

『しょぼい起業で生きていく』のまとめ

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この本で一番言いたいところは、「ハードルが低い起業方法がある」という事です。

本書で書かれているのは、ノリで家の代わりに店舗を借りて、実家に服とか置いておいたら月40万くらいになった、という話。
形態としてはリサイクルショップですが、めちゃくちゃハードルが低いです。

私も今までこんな考え方をしたことがなかったので、面白い考え方だなと思いました。

ただ、「店舗を持つからには毎日開ける」など店舗を持つ上での心構えも書いており、実際に自分が経験してきた話なので説得力があります。

  • 嫌な仕事をするのはやめる「サラリーマンの終焉」
  • 日常生活で必要なものを作り、余ったぶんを売る
  • 家じゃなくて「店」に住む
  • 店舗のSNSを開設するのではなく、SNSを店舗にしよう

嫌な仕事をするのはやめる「サラリーマンの終焉」

そもそも、なぜ起業をするのかという話ですが、この本では「サラリーマンの終焉」として説明されています。

サラリーマンとは、戦後に普及してきた働き方で、高度経済成長時代は良い働き方だったかもしれません。

しかし、最近では日本の将来不透明になってきています。
トヨタ社長の終身雇用制維持は不可能という会見でもありましたが、終身雇用制は崩壊していく事が決まっています。

また、年金の受給金額はどんどん下がり、2000万足りないなどのニュースもありました。

そんな中、うつ病などのリスクが高い日本のサラリーマンという働き方が正しいのか、考えている人も多いです。
私も10年会社員をしていましたが、本当に歯を食いしばって仕事をしていました。

本書の「生き方」で一貫しているのは、嫌な仕事をしない代わりに、生活コストを下げる暮らしです。

そして、生活保護などがある日本では飢えて死ぬことはない、というように語っています。

日常生活で必要なものを作り、余ったぶんを売る

しょぼい起業と言っている一番の理由は、高く売れそうなものを仕入れて商売することを否定しています。

例えば、埼玉に実家がある学生が、東京に通学してくるついでに実家の野菜を運んで、東京で売るという事をします。

これをやることで、単なる移動から、商売の「輸送」になり、毎日の通学でお金を稼ぐことが出来ます。

また、「農家は食えない」ということについて、間違いだと言っており。
そもそも自分で食べる分を作り、余った分を売るという考え方の場合、月収がいくらかという考え自体が必要ありません。

家じゃなくて「店」に住む

一般的に起業するには、大きなお金がかかると思われています。
しかし、本書では銀行からの資金調達もいらず、「店を開くには大金がかかる」のは大ウソと言っています。

その例として「池袋 店舗 賃貸」で検索すると家賃8万ぐらいの店舗が沢山でてきます。
だいたい初期費用で50万あれば店舗を借りて商売をすることが可能です。

また、「日常生活で必要なものを作り、余ったぶんを売る」という考え方なので、店舗に住むことをすすめています。

あくまで自分が住んでるスペースで物を売ったら儲かったという考え方が大事で、これは売れなかったら損という考えを捨てるという事です。

店舗のSNSを開設するのではなく、SNSを店舗にしよう

最近ではSNSを活用している店舗も多いです。
例えば、今日は〇〇が安いとか、お得なクーポン配信!とか。

ただ、これは有名店だから有効な方法であり、知名度が低いときには効果がありません。

その打開策として、先にSNSで人気になる、という方法を紹介しています。
もちろんSNSで人気を集めるのは簡単ではありません。

ただ、今の世の中は「一般」の考えから外れた行動をする人には、注目が集まりますし、きちんと情報発信していけば「影響力」はついてきます。

『しょぼい起業で生きていく』の感想

起業と聞くと、お金を儲けるためにするものと考えがちですが、本書では生きていくために最低限の収入を得るため、「小さな起業」をすすめる内容です。

一般社会で生きにくいと感じているサラリーマンは多く、時代の流れもありもっと「自分らしく生きる」方法は無いのかと考える人も多いと思います。

その一つの実例として、著者が行ってきた「しょぼい起業」から学べることは多いです。

また、この小さな起業は「足るを知る」ということでもあります。
人は際限なくお金を欲してしまいますが、お金を稼げば稼ぐほど幸せになれるということではありません。

とくにその分、過度な労働をするのであれば、なおさらです。

これからの時代は、個人が小さなビジネスはじめ、SNSを使って影響力をもつというのは、十分現実的な方法です。

起業するなら色々な本を読んだほうが良い

『しょぼい起業で生きていく』を読みましたが、個人的に運にも左右されるかなと思いました。

実際、この企業方法で失敗した人もいたりします。
例えば、出した店の近くに厄介な隣人がいてトラブルになり半年で店と畳んだ、など。

また、そもそも毎日店を開けてとなると、会社も辞める必要があります。

最近の世の中の流れでは、副業が推進されてきたりしています。
本業で会社員をしながら他の収入源を得るというほうがリスクも少ないです。

ただ、本書の「小さな起業」というのは一つの考えとして正しいため、副業ではじめられるものからスタートして、利益が出てきたら本業にするという方が現実的だと思いました。

一人で思考する時間を増やす

まだやるべきことが決まっていない人は、「一人の時間を増やして思考する」ことを習慣づけたほうが良いです。

基本的に、人と一緒に過ごしたり、人と話をすると深い思考が出来ません。
また、普段に合う人の思考に引っ張られたりもします。

今の環境を変えたい人、新しいことを始める人にとって、一人になる時間はとても大切です。

私は、ソロキャンプで焚き火をしながら、一人になる時間を作っています。

キャンプ場は夜は何も見えないくらい真っ暗です。
その非日常空間で、一人焚き火を前に心を落ち落ち着けます。

周囲が真っ暗で、焚き火しか見えないので、嫌でも目の前に集中して、頭の中が空っぽになります。
一度頭を空っぽにしてからは、Kindleでビジネス書読んだり、自分の人生について考えたりしています。

ソロキャンプをはじめてからは、結果として生活環境を大きく変えました。
会社員からフリーランスになり、仕事時間が圧倒的に減らして生きています。

どう影響があるかは人それぞれですが、30歳超えて気づいたことは、大人はどこかで自分と向き合う時間が必要だということです。

その空間づくりには、ソロキャンプはとてもおすすめです。
大人の趣味として、こちらの記事でソロキャンプについて詳しく紹介しています。

【大人の趣味】ビジネスマンがソロキャンプで一人の時間をつくるメリット

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