エンジニアであれば、一度はフリーランスになることを考えると思います。
フリーランスに向いている職業ですし、業界経験長くなってくると知り合いにもフリーになったほらチラホラ出てきます。
私はJavaScriptやWordPressメインのフロントエンドエンジニアですが、
周りのフリーランスエンジニアを参考に年収はどれくらいになるのか、年収を上げるためにはどうしたら良いのか書いていきます。
フリーランスエンジニアは会社員よりは稼げる!しかし年収1000万は難しい…
先に結論を言うと、『1日4万以上の単価』が会社員より稼げるようになるかどうかの目安だと思っています。
では、なぜ1人日4万なのか見ていきます。
まず、フロントエンドエンジニアが1ヶ月フル稼働したらいくら稼げるのか。
例として私のメインの仕事のWordPress案件の金額で見てみますと、東京近辺で働いているフリーランスは1人日3〜5万円が多いです。
30,000(円)×20(日)×12(ヶ月) = 7,200,000円
50,000(円)×20(日)×12(ヶ月) = 12,000,000円
フリーランスなる前に皮算用で、1人日5万であれば「年収1千万いくじゃん!」と思いがちですが、実際には難しいですよね。
1人で仕事しているフリーランスはフル稼働出来ない
「フル稼働 = 隙間なく仕事を入れる」という事ですが、
1人で仕事しているフリーランスにとっては、そもそも「隙間なく仕事を入れる」事が難しいです。
請負仕事であるクライアントワークメインだと、クライアントのスケジュールが最優先です。
私のメインの仕事のWeb制作は「リリース日」という、案件の締め日が決まっている事がほとんどです。
こちらが「1週間ずらせれば受けられる」というような状況だとしても、クライアントにそう説明すれば「では他の人を探します」となります。
そういう時に土日や残業で無理やりねじ込む手もありますが、
仕事によって「1日70%稼働で期間の長い仕事」「1ヶ月100%フル稼働の仕事」など、どう頑張っても並行して受けれない事は多いです。
フリーランスエンジニアの実際の年収
上で書いた「フル稼働出来ない」理由により、フリーランスは中途半端に自分の時間が空いた状態になりがちです。
そのためフルで働ければ1千万稼げる計算でも、ざっくりとした計算ですが7割前後となることが多いです。
・1人日:40,000円
・フル稼働:9,600,000円
・実際は7割稼働年収:6,720,000円
この7割稼働というのは仕事の依頼が沢山あって、多少お仕事断っているぐらいの状態です。
ですので、ほとんどのフリーランスはもっと年収が下がります。
多くの企業(クライアント)は、繁忙期と閑散期があり、同じような業種では依頼が同じ時期に集中します。
そのため、1年で見ると沢山依頼を受けているようでも、繁忙期に依頼が集中しすぎてほとんど断っている状態になることがあります。
1年間でバランスよく仕事を取れないと、合わせて2ヶ月くらい仕事が無い期間があったりします。
・7割稼働年収:6,720,000円
・1年でトータル2ヶ月仕事ない期間がある:5,600,000円
1人日4万で、ある程度仕事を取れているフリーランスエンジニアでも、年収500万〜600万くらいが多くなります。
フリーランスはここから税金など出ていくのも忘れてはいけないですね。
フリーランスエンジニアが目安としたい料金設定
会社員で給料が500万くらいのエンジニアの場合、
1人日4万以上で会社員と同じぐらいか、フリーランスのほうが少し稼げるかな?という料金設定になってきます。
3万以下だと会社員と比べて、年収低くなります。
私もフリーランスなりたての頃、料金設定がよくわからず3万ほどで受けた仕事もありましたが、その後に引き続きのお仕事には、心苦しかったですが値上げを伝えました。
同じクライアントの場合、あとから値上げはやりずらいので、フリーランスとして仕事をする前に、値段設定はよく考えていきたいです。
というわけで、1人日4万(時給5000円)がフリーランスエンジニアの目安の単価となります。
結論:1人日4万以上で会社員より稼げるようになってくる
会社員のころに給料が400〜500万なのであれば、1人日4万以上をフリーランスになってからの料金目安にしたいです。
年収は1000万は1人で仕事するフリーランスだと、隙間なく仕事いれずらいため届かないです。
これからフリーランスになりたい場合は、自分が人日いくらで仕事できるのか考えて設定していきたいです。
ちなみに稼げていないフリーランスは仕事が空きすぎか、単価が低すぎるせいです。
フリーランスなりたてはクライアントごとに単価を設定していく
当然クライアントによって同じような仕事でも予算はまちまちです。
フリーランスになりたては仕事自体が少ないことが多いので、クライアントによって単価を考えていきたいです。
最低でも直請けの仕事か、下請け・孫請けの仕事かで見積もり金額を考えます。
私の仕事を例に出すと『直請けだと5万~4万の仕事』が、『下請け・孫請けでは4万~3万』ぐらいになる金額感です。
フリーランスで単価をあげられていない人によく見られるのですが、
下請けの金額に慣れてしまっていて、もっと高い金額提示できるクライアントにも同じ金額で仕事をしているという事です。
非常にもったいないです。
クライアントや場合によっては案件ごとに単価を考える意識があると、フリーランスでも稼げるようになります。
フリーランスエンジニアが効率よく年収を上げる方法
基本的にはフリーランスの弱点は1人であることです。
他に労働力を確保したり、空き時間をなくす事ができれば年収は上がります。
- 溢れた仕事を外注する
- フリーランス同士のユニットを作って仕事する
- 請負仕事以外に事業をつくる
溢れた仕事を外部委託する
1人分の労働力しかないのであれば、増やせば良い。
ということで、安く作業してくれる外部委託先を見つけるのも手です。
世の中には、仕事が無いフリーランスエンジニアは山ほど居ます。
フリーランスになる人は多いですが、食べて行けず会社員に戻る人も、また多いです。
自分が請け負う金額より安く作業してくれる外注先をみつけることが、年収を増やす一番の近道となります。
デメリットは、「仕事をふるのがめんどくさい」ということ。
SEやディレクターの立ち回りをすることになります。
また、信頼できる外注先を見つけられるかも一つの課題です。
私もフリーランスになって外部に仕事をお願いすることも出てきましたが、「締切を守らない」「クオリティが低い」という問題が結構多いです。
外部に頼んだものの、予定期日まで上がってこないし連絡つかない・・・結局、自分で大慌てで作業することに。
信じられないかもしれませんが、こういった事は多くあります。
フリーランス同士のユニットを作って仕事する
こちらは空き時間をなくす方法で、仕事をとってこれるフリーランス同士で協力します。
ユニットを組み、お互いの案件、お互いの状況を共有して、空き時間をつくらない方法です。
たとえば、自分が「1日70%稼働で期間の長い仕事」をしている時に、「1ヶ月100%フル稼働の仕事」が入って来たとすると、
自分が3割、もうひとりが7割空いていれば受けることができますし、
お互いに納得できれば、2人で1ヶ月土日出勤して、1ヶ月で16日分の作業時間が確保することもできます。
これは規模の小さい会社のような考え方ですね。
私の周りでもこういったフリーランスユニットを組む人いますが、うまく回るとそのまま会社を作る事が多いです。
請負仕事以外に事業をつくる
請負仕事以外というの自社事業をつくるということです。
Webサービス、アプリ開発、アフィリエイト、ブログなど、請負仕事が空いたら自社事業に時間を使うので、空きがなくなります。
自社事業をつくる最大のメリットは、うまくいくと請負仕事の何倍も稼ぎを生み出すということです。
フリーランスでの請負仕事は結局の所、自分の時間の切り売りのため、会社に所属していないというだけで、根本的には会社員とかわりません。
どれだけ上流工程やすぐれたスキルを持っていても、仕事を出来る量には限界があります。
1人で仕事していたら、1人分の作業量しか仕事はできません。
それを増やすために外注化・ユニット化という手もありますが、
制作の仕事自体クライアントに依存するため、別の収益源をつくるという考えは有効です。
最後に
私もフリーランスになって、作業量の壁と、クライアントへの依存の問題にぶつかりました。
今は自社事業に時間を使い、収益源を増やすことに力をいれています。
フリーランスになって強く感じたのは、「フリーランスになること自体が目的ではない」ということです。
フリーランスという自由な働き方で、どう稼ぐのか、どう生きていくのか。
そこが抜けていると、稼ぎも尻すぼみになり、フリーランスとしてやっていけなくなります。